やっと、やっと、9月も半ばになって空気に秋の気配を感じています。まだ湿った重たい夏の空気のなかに、乾いた空気が確かに混じっています。

この夏は色々な「水」を感じたように思います。

夏休みは長女と次女を連れて熊本の実家に帰りました。
空港からまっすぐ阿蘇に立ち寄り、透き通った冷たい冷たい山の水に触れました。湧き出す水はそのまま飲める水で、たくさん自宅用に汲んで帰る人もいる水です。

最高気温38℃、という予報を見ながら何をしようかと、球磨川のラフティングに初チャレンジ。穏やかな流れの合間に急流を超えたり、ライフジャケットのまま水に流れて楽しんだり、小さな滝の下で水を浴びたり、最後は飛び込め!と言われて、岩の上から飛び込んだり。大きなゴムボートの上から見た水面は、たくさんの光が強くきらきらと輝いていて、思わず見とれていました。
球磨川流域は2020年の水害で大きな被害を受け、そのときに流された橋は新たに架けられたものもあれば、水の中に柱だけ残っている状態のものもあります。あるところでは、残された柱のうえに大きな流木が乗っかったままのところも。当時はラフティング会社が増えているころで、川辺には専用施設もできていたらしいですが、水害の影響で多くが廃業したりして、今やっといくつかの会社が復活しているような様子とのこと。何度も乗った肥薩線の線路も止まったまま、夏草に線路は覆われていました。

さらに実家では、翌日も甥っ子を連れて車で5分の近くの川へ。連日ですが、川は木陰があるので、涼しいのです。近くにある川は小さいろから何度も泳いだ川。片側は大きな大きな壁がそびえたち、都会っ子の夫が初めて見たときに驚いていたぐらいの、改めてみると贅沢な景色です。河原の大小さまざまの石を足裏に感じて、蛇行する川の流れを感じる、ふるさとの川です。

東京では、昨年から始めたダイビングで海へ何度か潜りました。伊豆半島や千葉の海でも、上のほうはぬるま湯のようですが、数メートル潜ると、急に冷たい水に変わりました。海は入ってくる潮の流れで、同じ場所でも毎日表情が違うようですが、私は今年の夏はキンキンに冷える水のなかで潜ることが多く、海流の流れをダイレクトに感じました。駿河湾のほうのスポットではたくさんの魚がいましたが、山から続く川が流れこむことで、海の栄養が豊富で魚が豊かなのだとか。ダイビングはまだ初心者マーク付きですが、水中に浮遊している感覚が最高です。

そして先日、自宅では大雨と1時間以上続いた絶え間ない落雷に雹。近くの戸越銀座商店街は川のように水が溢れ、全国でニュースになっていました。商店街のお店にも多くの被害があったようで、こんなことは初めて、という話をききました。

山や大地に降る雨が集まり川になり海に流れる。

当たり前の循環を肌で感じつつ、そのバランスが崩れる温暖化の影響も大きく感じる夏でした。