ながく続いていく企業は、同じことを繰り返しているだけでなく、時代に合わせてその事業のかたちを進化させたり、変えたりしています。

環境の変化によって既存のニーズがなくなることもあります。
その場合は早めに新しい価値を生みだし、新しい事業の柱を育てていく必要があります。

新しい事業を生み出せる企業の特徴

昨日も、今日も、明日も行っていく事業を柱にしているなかで、新しい事業の芽を生んでいくことは、簡単なことではありません。いつもの仕事に人はどうしてもリソースも、気持ちも持っていかれるものです。

ましてや中小企業の限られた資源のなかで、人を新しいことに振り向ける余裕をつくれるかというハードルもあります。現業、現場からの圧力もあります。

一言でいえば、新しい事業を生むために最も必要なことは、経営者のコミットメントと、新規事業についての理解です。
経営者が、新しい事業を育てる必要性を強く認識し、何がなんでもやり抜くと決めること、これなしには新規事業は生まれ、育ちません。

あわせて欲しいのは、一緒にその事業を生み育てる社内のメンバーの存在です。
新規事業を泥臭く熱量をもってやれるかには、向き不向きもあります。新しいことにチャレンジすることが好きな人材を発掘し、そのやる気に火をつけて巻き込むことができるか。これも大切な要素です。

つまり経営者自身の強いコミットメントと理解、それを理解し支えるメンバーがいることが新しい事業を生み出すための必須要件です。

ニーズを探り、強みを活かす

新しい事業では、顧客はだれか、そしてそのニーズは何かを深く掘ることが重要です。
顧客視点でとことん考えること。既存のサービスでは満たせないことは何か。

新規事業でイメージされる革命的なアイデアだけが中小企業の新規事業の主戦場ではありません。
例えば、その地域にないこと、お客さまが手を伸ばせる範囲でニーズを満たせないことも対象です。
お客さまについて徹底して考えることができないと、アイデアは良くても、差別化してより良いサービス育てられないということに繋がります。

もう一つ大切なことは、自社の強みを活かすこと。
顧客基盤を活かして、新しい価値を提供することでもよいですし、自社の技術を活かして、新しい顧客を開拓することでもよいです。

自社の「得意」を活かすことで、なぜその会社がそのサービスを行うのかという必然も生まれ、お客さまにもそれが価値として伝わります。
何より全く土地勘のない市場で、やったこともないことをやるとすれば、時間もリソースも必要です。中小企業でそんな体力のある企業はなかなかないでしょう。大企業の新規事業であっても、なにがしか強みを活かしていることが多いのです。
自社の強みは何か、できるだけ分解して可能性をあちこちから眺めてみると良いと思います。

顧客のニーズを深掘りし、自社の強みを活かし、何ができるかをとことん考えたら、あとはやってみることです。
実際にお客さまの感触を得ていく、そして改善していくということを繰り返します。根気よく、でもスピーディに。

何をやってもダメだと思ったら、一度最初に戻って頭からやり直すことも必要です。
新しい事業を進めるにはたくさんの判断を必要とします。
だからこそ、経営者の強いコミットメントと理解が必要になるのです。

新規事業における必要な考え方、進め方、陥りやすいことをまず知ること。
そのうえで、日常に負けずしっかり前進させること。

新しいことに取り組むと、人や組織にも良い影響があります。
決意をもって進めたい企業さまの未来づくりに、お役に立てたら嬉しいと思っています。